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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

少し下がったところに、それが彼の式部というのであろう、五十ばかりの如何にも京侍らしい惣髪の男が、白い袴に一本の刀をさして行儀ただしく控えていた。神前をはばかるのか、かれは絶えずうつむいているが、ときどき鋭い上目使いをしてあたりに注意しているらしいのが半七の眼についた。

「どうぞお進みください」と、式部は静かに云った。

「ごめんください」

半七は丁寧に会釈して進み出て、正面の行者の顔をみあげた時、そのそばに一人の若い女が控えているのを更に見いだした。女は白絹の小袖を着て、おなじく白い切袴をはいていた。それが彼の藤江というのだろうと半七はすぐに覚った。

藤江も美しい少女であったが、正面の座に直っている行者は更にうるわしいものであった。十七八というのは彼女の美に惑わされた報告で、どうしても二十歳か、あるいは二十歳を一つ二つぐらいは越えているらしいが、見たところは如何にも若々しかった。彼女は白粉のあつい顔に眉黛を濃くして、白い小袖の上に水青の狩衣を着ていた。緋の袴という報告であったが、きょうは白い袴をはいていた。万事の応対はすべて式部が引き受けているので、かれはひと言も口を利かなかった。