Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
「どうもその古着屋のせがれが面白くないじゃありませんか。かまわずに引き挙げてしまいましょうか」と、幸次郎はささやいた。
「まあ、待て。おれも一旦はそう思ったが、まあ、それは二の次だ。もう少しほかに穿索って見る所がありそうだから、あんまりどたばたして方々へ塵埃を立てねえ方がいい」
半七は内へはいった。女中のお滝はどうしたと訊くと、けさから番屋へ止められたままで、まだ下げられないとの事であった。お照も無論帰って来なかった。新兵衛の死体はもう検視が済んで、茶の間の六畳に横たえてあった。お照の下げられるのが遅いようならば、この時節柄いつまでも仏を打っちゃっては置かれないので、近くの者が寄りあつまって何とか葬式を済ませなければなるまいと云っていた。半七も一応死人の傷口をあらためると、それは剃刀のような刃物で喉をえぐったらしかった。
それから水口の方へまわって、怪しい物のはいって来たという路すじを調べてみると、台所の柱に黒い手の痕のようなものが小さく薄く残っているのを見つけた。半七は懐ろ紙をとりだして綺麗に拭き取って、そばに立っている幸次郎にその紙をそっと見せた。