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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

「その吉見というのは幾つぐらいの人ですね」

「二十三四にもなりましょうか」

「独り身ですかえ」

「組が違うのでよく知りませんが、もう御新造がある筈です。そうです、そうです。御新造様があると、あのお杉が話したことがありました。吉見さんには時々逢うこともありますが、色のあさ黒い、人柄のいい、なかなか如才ない人です。そのかわり随分道楽もするそうですが……」

「そうですか」と、半七は一々うなずきながら聴いていた。「あの娘は何年ぐらい吉見さんに奉公していたんですえ」

「なんでも十七の年から奉公していたとかいうことです」

「雑司ヶ谷の組の人たちも目黒のほうへお鷹馴らしに出て来ますかえ」

「ときどきに出て来ます」と、老人は答えた。

半七はしばらく立ち停まって思案していたが、やがて左右を見かえってささやいた。

「おまえさん。御苦労だが、もう一度あの蕎麦屋へ引っ返してくれませんか」

「はあ」と、老人は不審そうに半七の顔を見た。「なにか、忘れ物でも……」

「さあ、どうも大きな忘れ物をして来たらしい」と、半七はほほえんだ。「おまえさんの鳥籠にはまだ三匹しかはいっていませんね」

「けさは遅く出て来たものですから、まだ一向に捕れません」