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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

力ずくでは馬子の方が強いらしく、辰蔵は忽ちその利き腕を捻じ曲げられて、床几の上に押し付けられると、床几はかたむいて倒れて、馬子も辰蔵に折りかさなって土間にころげた。もう見てもいられないので、半七は店へはいって声をかけた。

「おい、おい、どうしたんだ。おれ達はさっきから待っているじゃねえか。喧嘩はあとにして、お客様の方をどうかしてくれ」

哮り狂っている二人の耳には、その声が容易に聞えないらしいので、半七は舌打ちをしながら進み寄って、まず馬子の腕を押え付けた。捕物に馴れている半七に利き腕をつかまれて、暴れ狂っている馬子もいたずらに身をもがくばかりであった。

「まあ、静かにするがいい。ここの家の商売の邪魔にもなる。今聞いていりゃあ盆の上の貸し借りだというじゃあねえか。そんな野暮に催促するにも及ばねえ。ここの亭主もきょう中には金がきっとはいるというんだから、わたしが仲人だ。まあ待ってやるがよかろうぜ」

馬子は黙って半七の顔をながめていたが、腕をつかんだ手際といい、その風俗といい、その口振りといい、なんだか薄気味悪くも感じたらしく、無言のままで、のそのそと表へ出て行ってしまった。