Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
お雪はもう切羽つまったところへ、小僧の勇吉があとから駈けて来て、これも出刃庖丁を振りかざして、やにわに長太郎に斬ってかかった。二人は短刀と出刃庖丁とで闘った。お雪は途方にくれて、誰かの救いを呼ぼうとして夢中で駈け出したが、もう気が転倒しているので反対の方角へ足を向けたらしく、あたかもこっちへ帰って来る文字春に突き当ったのであった。
そう判って見ると、いよいよ捨てては置かれないので、文字春はすぐに津の国屋へ知らせに行った。店でもその報告に驚かされたらしく、若い者二人と小僧二人とが提灯を持って其の場へ駈け付けると、果たして長太郎と勇吉とが血だらけになって枯蘆の中に倒れているのを発見した。どっちも二、三ヵ所の浅手を負った後に、刃物を捨てて組討ちになったらしく、二人は堅く引っ組んだままで池の中へころげ落ちていた。刃物の傷はみな浅手で命にかかわるようなことはなかったが、池へころげ落ちた時に、長太郎は運悪く泥深いところへ顔を突っ込んだので、そのまま息が止まってしまった。勇吉は半死半生の体であったが、これは手当ての後に正気にかえった。
お雪を無事に送りとどけて貰ったので、津の国屋では文字春にあつく礼を云った。