Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
もう一つには、かの熊吉が大桝屋へ忍んで行って、ときどきに博奕の資本を借り出して来るらしいことが、彼の仲間の口から洩れた。大桝屋も津の国屋の親類である。それから疑いはいよいよ深くなって、半七は遠慮なしに熊吉を引き揚げてしまった。しかし彼もなかなかの強情者で、容易にその秘密を白状しなかった。
たとい白状しても、白状しないでも、徒党の一人が引き揚げられたと聞いて、かれらは俄かにうろたえ始めた。源助はあわてて何処へか姿をかくした。それが津の国屋の方へもきこえたので、お角も長太郎もぎょっとした。お角は文字春の家の小女をだまして、師匠の口から常吉にいろいろのことを訴えられたらしいことを探り知ったが、大胆な彼女はわざと平気で澄ましていた。しかし年の若い長太郎はなかなか落ち着いていられなかった。彼は破れかぶれの度胸を据えて、いっそお雪を脅迫して何処へか誘拐して行こうと企てたが、それを勇吉に妨げられて、自分は溜池の泥水を飲んで死んだ。
こうなると、お角もさすがに平気ではいられなくなった。そのまますぐに姿を隠してしまえば、或いはもう少し生き延びられたかも知れなかったが、こうした女の習いとして彼女は文字春をひどく憎んだ。