Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
遠国の者ではあり、下谷あたりの木賃宿にころがっている宿無し同様の人間ですから、死ねば死に損で誰も詮議する者もない。心柄とは云いながら、ずいぶん可哀そうな終りでした。
禍いを転じて福となすとかいうのは此の事でしょう。善昌の方ではこの芝居が大あたりで、邪魔な与次郎を殺めてしまった上、案の通りに信者はますます殖えてくる。万事がとんとん拍子に行って、弁天堂を立派に再建するほどの景気になったんですが、与次郎の代りにお国というものが出来て、これが時々無心に来る。しかしこれは女のことでもあり、自分も与次郎毒殺の一味徒党であるから、そんなに暴っぽいことは云わない。それで二人は先ず仲よく附き合っていたんですが、さらに一つの捫著が出来したんです」
ここまで話して来て、老人は息つぎの茶をひと口飲んだ。普在寺の覚光という若い住職を中心にして、尼と女髪結とのあいだに色情問題の葛藤が起ったらしいことを、私はひそかに想像していると、老人の説明も果たしてその通りであった。
「お国は勿論ですが、善昌も行儀のよくない奴で、うわべは殊勝らしく見せかけて、かげへ廻っては茶碗酒をあおるという始末。