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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

と、お琴は顔の色を変えた。

「煙草屋の大さんが見たそうです。甚さんも見たと云います」

かむろ蛇、八つ手の葉、それにおびえ切っている矢さきへ、又もやこの話を聞かされて、お琴は眼がくらみそうになった。白地の着物を着た女の子は、明神山から降りて来たらしい。お袖死ぬという、その呪われた運命がいよいよ迫って来たように思われた。

今まではお袖にもお由にも口留めをして、自分ひとりの胸におさめていたが、お琴ももう堪まらなくなって、夫の次兵衛に一切を打ち明けた。次兵衛は決して愚かな人物ではなく、商売の道にも相当に長けていて、関口屋の古い暖簾を傷つけないだけの器量を具えていたが、彼は非常に神仏を信仰した。その信仰が嵩じて一種の迷信者に似ていた。お琴が明神山の一条を秘していたのも、迂濶にそれを口外すれば夫をおどろかすに相違ないと懸念したからであった。

果たして次兵衛はおどろいた。彼は涙をうかべて嘆息するのほかはなかった。かむろ蛇に呪われた娘の生命は、しょせん救われぬものと諦めているらしかった。

三

八月の晦日から俄かに秋風が立って、明くる九月の朔日も涼しかった。

「さすがに暦は争われねえ。