Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
「アグネスとかいう女房も殺されたのだな」
「そうです。だが、こいつは少しおかしい。なにかの獣に喉と足を啖われたらしい。最初に右の足を咬まれて倒れたところへ、また飛びついて喉を咬んだらしいと云うのですが……」
「おめえは、その死骸を見たのか」
「見ません。異人らは死骸を見せるのを嫌がって、誰にも見せねえ。ただ口の先で訴えるだけだから、どうも始末が悪い。ハリソンは近所に商館の店を持っていて、自分の家には女房のアグネスと富太郎というコックと、お歌という雇い女と、上下あわせて四人暮らしです。富太郎は江戸の本所生まれで、ことし二十六、お歌は程ヶ谷生まれで、ことし二十一、それだから誰の考えも同じことで、富太郎とお歌が予て出来合っていて、主人夫婦を殺して金を取ろうとしたのだろうと云うことになるのですが……」
「二人は駈け落ちでもしたのか」
「いいえ、ただ呆気に取られてまごまごしている処を、すぐに引き挙げられてしまいました。二人が果たして出来合っていたことは白状しましたが、そのほかの事はいっさい知らないと云い張っていて、いくら責められても落ちねえので、役人たちもこの二人には見切りを付けて、ほかを探ってみる事になったのです。