Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

御熊野横町の名は昔から呼び習わしていたのであるが、近年は更に羅生門横町という綽名が出来た。よし原に羅生門河岸の名はあるが、青山にも羅生門が出来たのである。その由来を説明すると長くなるが、要するに嘉永二年と三年との二年間に、毎年一度ずつここに刃傷沙汰があって、二度ながら其の被害者は片腕を斬り落とされたのである。江戸時代でも腕を斬り落とされるのは珍らしい。それが不思議にも二年つづいたので、渡辺綱が鬼の腕を斬ったのから思い寄せて、誰が云い出したとも無しに羅生門横町の名が生まれたのである。

この久保町、緑町、百人町のあたりへ、去年の夏の末頃から彼の唐人飴を売る男が来た。ここらには珍らしいので相当の商売になっているらしかったが、これを誰が云い出したか知らず、あの飴屋は唯の飴屋でなく、実は公儀の隠密であるという噂が立った。そのうちに高野長英の捕物一件が出来して、長英は短刀を以って捕手の一人を刺し殺し、更に一人に傷を負わせ、自分も咽喉を突いて自殺するという大活劇を演じたので、近所の者は胆を冷やした。そうして、かの唐人飴は公儀の隠密か、町方の手先が変装して、長英の探索に立ち廻っていたに相違ないということになった。