Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
「おめえは早く青山へ引っ返して、そこらの外科医者を調べてみろ。今度斬られたのは近所の奴だ。ゆうべのうちに手当てを頼みに行ったに相違ねえ。斬った奴も大抵心あたりがある。おれは誰かを連れて行って、その下手人を見つけてやる」
「下手人はあたりが付いていますか」
「大抵は判っている。やっぱり眼のさきにいる奴だ。浅川の芝居にいる市川照之助だろう。あいつは力を授かるために仁王さまを拝んでいたらしい。どうもあいつの眼の色が唯でねえと、おれはきのうから睨んでいたのだ」
「でも、唐人飴とどういう係り合いがあるのでしょう。斬られた腕は二度とも唐人飴の筒袖を着ていたのですが……」
「おめえは知るめえが、鳳閣寺の女芝居で国姓爺の狂言をしている。十六文の宮芝居だから、衣裳なんぞは惨めなほどにお粗末な代物で、虎狩や楼門に出る唐人共も満足な衣裳を着ちゃあいねえ。みんな安更紗の染め物で、唐人飴とそっくりの拵えだ。それを見ると、今度の腕斬りの一件は、この女芝居の楽屋に係り合いがあるらしいと思っていたが、いよいよそれに相違ねえ。照之助という奴が誰かの腕を斬って、それに唐人の衣裳の袖をまき付けて、わざと羅生門横町へ捨てて置いたのだろう。