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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

鳳閣寺の門前には庄太が待っていた。

「お早うございます」と、彼は半七に挨拶して、寺の奥を指さした。「きょうは休みです。小三津のゆくえがまだ知れねえ。ほかにも休みの役者がある。座頭の小三も気を腐らして、血の道が起こったとか云って、これも楽屋入りをしねえ。そんなわけで芝居はわやになってしまって、ともかくもきょうは休みの札を出しました。折角評判のいい芝居がめちゃめちゃになって、小屋の連中はおおこぼしですよ」

「そうか」と、半七はうなずいた。「なにしろ常磐津の師匠という奴が気になってならねえ。まずあすこを調べることにしよう」

三人は連れ立って、久保町の実相寺門前へゆくと、文字吉の家では何か女の罵るような声がきこえた。近寄って覗くと、四十近い女役者が弟子らしい若い女二人を連れて、格子のなかで押し問答をしている。その相手になっているのは雇い婆のお金である。双方ともに気が強いらしく、負けず劣らずに云い合っていた。

「あの年増が小三ですよ」と、庄太は小声で教えた。

「さあ、隠さずに小三津を出して下さい」と、小三は云った。「師匠が弟子を連れに来たのに不思議は無いじゃありませんか」