Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
兵太夫が取り押さえてみると、それは相役の山路郡蔵であった。郡蔵は自分の不心得を深く詫びて、どうぞ内分にしてくれと頻りに頼むので、兵太夫も承知して、そんならその金箱を元のところへ戻して置けと、二人が金蔵の方へ引っ返そうとする時、郡蔵は不意に兵太夫を斬り倒して、金箱をかかえて逃げてしまった。兵太夫は深手ながら息があったので、その始末を云い残して死にました。こうなると、山路郡蔵は重々の悪人で、お家に取っては金蔵破りの盗賊、千右衛門に取っては親のかたきと云うことになります。そこで千右衛門は上に願って暇を貰い、仇のゆくえを探しに出ました。
千右衛門は先ず京大坂を探索しましたが、更に手がかりが無いので、東海道の宿々を探しながら江戸へ下って来て、去年の夏から一年あまりも江戸市中を徘徊しているうちに、こんにち測らずも此の六道の辻で郡蔵のすがたを見つけたので、すぐに名乗りかけて討ち果たしたと云うのです。普通の喧嘩口論とは違って、千右衛門の申し立ては立派に筋道が立っています。主家の盗賊を仕留め、あわせて自分の親のかたきを討ったのですから、辻番所でも疎略には取り扱いません。