Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
「仕様がねえな」と、半七は舌打ちした。
五平の話によると、お霜は八年振りで尋ねて来た弟をひどく可愛がっているらしく、その肩を持って亭主と衝突することがしばしばある。次郎兵衛の家出も、要作が無理押しに我意を押し通そうとしたからである。若い者をあたまから叱り付けて、なんでもおれの云う通りになれと云えば、若い者は承知しない。結局ここを飛び出して、天狗騒ぎなどを惹き起こす事にもなったのであると、お霜は亭主に食ってかかると、要作も黙っていない。本人の為にならない事は飽くまでも叱るのが兄の役目で、むやみに家出などをするのは本人の心得違いである。それが為に、おれ達もどんな巻き添えの憂き目を見るかも知れない。飛んだ弟を持って災難であると、要作は云う。この喧曄がたびたび繰り返された末に、ゆうべは最後の大衝突となったらしい。
「となりの喧嘩はわたし達も薄々知っていましたが、また始まったのかといい加減に聞き流していましたら、飛んだ事になってしまって、親分にも申し訳がありません」と、五平は恐縮していた。
まさかに死ぬほどの事もあるまいと思うものの、気の狭い女は何を仕でかすか判らない。