Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
困ったものだと半七も眉をひそめた。
四
それから足掛け四日目の夕がたに、亀吉が帰って来た。
「親分。大抵のことは判りました」
「やあ、御苦労。まあ、ひと息ついて話してくれ」と、半七は云った。
「まず本人の次郎兵衛の方から片付けましょう」と、亀吉はすぐに話し出した。「次郎兵衛の家にはおふくろと兄貴がありまして、まあ、ひと通りの百姓家です。本人は江戸へ出て屋敷奉公をしたいと云うので、二月の晦日に家を出て、午の八ツ半(午後三時)の船に乗ったそうです。兄貴が河岸の船場まで送ったと云うから、間違いは無いでしょう」
「二月の晦日に船に乗ったら、明くる日の午頃には着く筈だ。ところが、次郎兵衛は三日に姉のところへ尋ねて来たと云う。そのあいだに二日の狂いがある。その二日のあいだに、どこで何をしていたかな。それからお磯の方はどうだ」
「お磯の家は相当の百姓だったそうですが、親父の駒八の代になってから、だんだんに左前になって総領娘のお熊に婿を取ると、乳呑児ひとりを残して、その婿が死ぬ。重ねがさねの不仕合わせで、とうとう妹娘のお磯を吉原へ売ることになったそうです」
「お磯は売られて来たのか」