Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
物好きに買ったのではなく、商売の質流れで自然に引き取ることになったのです。
そこで、養玉院にある高尾の碁盤と将棋盤、これは今日まで別条無しに保存されているのですが、一方の薄雲の方は大いに別条ありで、それが為にわたくし共もひと汗かくような事件が出来しました」
ここまで話して来た以上、どうで聞き流しにする相手でないと覚悟しているらしく、老人はひと息ついて又話しつづけた。
「質屋の庫に鼠は禁物です。質に取った品は預かり物ですから、衣類にしろ、諸道具にしろ、鼠にかじられたりすると面倒ですから、どこの店でも鼠の用心を怠りません。ところが、不思議なことには、例の碁盤を預かって以来、伊勢屋の庫に鼠というものがちっとも出なくなりました。碁盤には猫の爪のあとが残っているばかりでなく、恐らく猫の魂も残っているので、鼠の眷族も畏れて近寄らないのだろうという噂でした。昔はとかくにこんな怪談めいた噂が伝わったものです。又、そういう因縁付きの品には、不思議に何かの事件が付きまとうものです。
お話は文久三年十一月、あらためて申すまでもありませんが、その頃は幕末の騒がしい最中で、押込みは流行る、辻斬りは流行する。