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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

四

「どうです、親分。これだけ判ったら面倒はねえ。あとは門番所へ連れて入って、ゆっくり調べようじゃあありませんか」と、勘太は云った。

彼は宵からの張り番に少しく疲れたらしかった。

「じゃあ、ひと休みして調べるか」

二人は教重を引っ立てて門番所へ行った。門番の老爺が汲んで出す番茶に喉を湿らせて、兼松は再び詮議にかかった。

「お前はゆうべ此の寺中に泊まったのか」

「いいえ、自分の寺へ帰りました」と、教重は答えた。「けさの七ツ過ぎに寺をぬけ出して、ここへ忍んで来ました。夜なかに往来をあるいていると、人に怪しまれる、暁け方ならば何とか云いわけが出来ると思ったからです」

「盗んだ小判をなぜすぐに持って帰らなかったのだ」

「小判と二朱銀を袂に忍ばせて、奉納小屋を出ますと、まだ誰も起きていないので、あたりはひっそりしていました。わたくしは安心して夜叉神堂の前まで来まして、かぶっている鬼の面を取ろうとしますと、この頃の生暖かい陽気で顔も首筋も汗びっしょりになっています。その汗が張子の面に滲んで、わたくしの顔にべったりと貼り着いたようになって、容易に取れないのでございます。