Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
幸次郎はすぐに紹介した。
「この人は四谷坂町の伊豆屋という酒屋さんの番頭さんですが、少し親分にお願い申してえことがあるので、わっしが一緒に連れて来ました」
その尾について、男も伊豆屋の番頭治兵衛であると名乗った。半七も初対面の挨拶をして、さてその用件を聞きただすと、治兵衛は重い口からこんなことを語り出した。
「ひと通りのことはさっき幸次郎さんにもお話し申したのでございますが、手前どもの店に少々困ったことが出来いたしまして……」
自分を目ざして頼みに来る以上、いずれ何かの事件が出来したのは判り切っているので、半七は相手の話を引き出すように気軽く答えた。
「はあ、そうですか。そこで、その一件というのは何か面倒なことですかえ」
「実はこの五日のことでございますが、御承知の通り、府中の六所明神の御祭礼、その名物の闇祭りを一度見物いたしたいと申しまして、おかみさんと総領息子、それにわたくしと若い者の孫太郎と、都合四人づれで六ツ半(午前七時)頃から店を出ました。勿論おかみさんだけは駕籠で、男共は歩いて参りました。日の長い時節ではございますが、途中で休み休み参りましたので、府中の宿へ着きました頃には、もう薄暗くなって居りました。