Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
半七は更に身をかがめて足もとの土を見まわした。
「おい、亀、手を貸してくれ」
「あい、あい」
亀吉も這い込んで来た。
「この地蔵を動かすのだ。これでも台石が付いているから、一人じゃあ自由にならねえ」と、半七は云った。
二人は力をあわせて石像を揺り動かした。それから少しくもたげて、その位置を右へ移すと、その下は穴になっていた。周囲の土の崩れ落ちないように、穴の壁には大きい石ころや古い石塔が横たえてあった。
「そんなことだろうと思った」
半七はその穴へ降りてみると、深さは五、六尺、それが奥にむかって横穴の抜け道を作っている。その抜け道は幅も高さも三尺に過ぎないので、大の男は這って行くのほかは無かった。半七は土竜のように這い込むと、まだ三間とは進まないうちに、道は塞がって行く手をさえぎられた。彼はよんどころなく後退りをして戻った。
「行かれませんかえ」と、亀吉は訊いた。
「抜け裏じゃあねえ」と、半七は体の泥を払いながら笑った。「途中で行き止まりだ。だが、もう判った。あいつ等は抜け道から土台下へ這い込んで、地蔵をぐらぐら踊らせていたに相違ねえ。へん、子供だましのような事をしやあがる。