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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

虚無僧である以上、普化宗本寺の取名印、すなわち竹名を許されたという証印の書き物を所持している筈であるが、彼らは、尺八、天蓋、袈裟などの宗具のほかには、何物も所持していなかった。懐剣や紙入れのたぐいも身に着けていなかった。したがって、彼らがまことの虚無僧であるか、偽虚無僧であるか、それすらも判然しなかった。一人は四十前後で、左の肩のはずれに小さい疵の痕があった。他の一人は二十七八歳で、色の白い、人品のよい男であった。その面ざしの何処やら似ているのを見ると、あるいは兄弟か叔父甥などでは無いかという説もあったが、これとても一部の人々の想像に過ぎなかった。

更に不思議というべきは、この四人の死骸に一カ所の疵の痕も見いだされないことであった。縊られたような形跡もなかった。さりとて水を嚥んでいるようにも見えなかった。他人が殺して古井戸に投げ込んだのか、何かの仔細で四人が同時に身を投げて自殺したのか、それは誰にも容易に解けない謎であった。

「なにか騒々しいことが出来したそうで……。御迷惑でございましょう」

神田三河町の半七が子分の松吉をつれて、押上村の甚右衛門の店さきに立った。