Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
一両の金を取られた若い男は、おなじ芝ではあるが神明前の絵草紙屋の道楽息子で、自身番でいろいろと詮議の末に、実は自分の家の金を内証で持ち出したのであることを白状した。してみると、かの女の云ったのも満更の嘘ではない。こんな災難に出逢ったのも所詮は親の罰であろうと、彼は自身番でさんざんに膏をしぼられて帰った。
それを聞いて、半七はおかしくもあり、可哀そうでもあった。
「それから、ここの店へドルを両替えに来た女があったと云うが、本当かえ」
「十日ほど前の夕がたに来ました。しかし手前どもでは外国のドルの両替えは致さないからと云って断わりました」と、店の者は答えた。
「それがきょうの女とおなじ奴かえ」
「さあ、それがよく判りませんので……。前に来たときは夕方で、断わるとすぐに帰ってしまったもんですから、その顔をよく見覚えて居りません。きょうの女は三十七八で、色のあさ黒い、眼の強い女でした。どこか似ているようにも思うのですが、確かな証拠もございませんので、なんとも申し上げかねます」
「おなじ店へ二度とは来めえと思うが、その女がもし立ちまわったらば、すぐに自身番へ届けてくれ」