Japanische Klassiker mit Furigana
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とけいやしきのひみつ
時計屋敷の秘密
海野 十三
Lesen Sie 時計屋敷の秘密 (とけいやしきのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.481 Zeichen · 74 Bildschirme
また修理をしないとはいれない部屋があれば、どのくらいの修理を必要とするか、それも報告せよ」といって来た。そしてこの達示はたいへんきびしく、左内村に対しても、あるきまった数以上の部屋を申告するように、わりあてて来た。
村では困って、毎日のように会議をかさねた。部屋をもたない者はないわけではなかったが、気心もわからない人たちがはいって来て、同じ屋根の下に住むということを考えると、つい心がすすまなくなるのだった。
しかし「部屋なし」と報告することはできないので、みんなしぶい顔をして、ため息をつくばかりだった。
「どうだね、あの時計屋敷を手入れして、あれへ戦災者をむかえたら、どうだろう」
そういった者があった。
「いや、それはだめだ、そんなことは出来ることじゃあねえ」
「あの屋敷のことはいわないことだ、とんだ災難が、村の衆の頭の上にかかってくるだ」と、まっこうから反対の声をあげた者は、昔から代々この村に住んでいる人たちだった。その声には、あきらかに恐怖のひびきがあった。
だが、それと意見の違った者もいた。
「はははは、時計屋敷の怪談かね。三年前にも、幽霊が窓から顔を出していたのを見たという話も聞いたが、今どき、そんなばかばかしいことがあってたまるか。