Japanische Klassiker mit Furigana
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とけいやしきのひみつ
時計屋敷の秘密
海野 十三
Lesen Sie 時計屋敷の秘密 (とけいやしきのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.481 Zeichen · 74 Bildschirme
第一によ、県から役人がきて、あの建物はなんだ、空いているようだねと聞かれたときは、どういって返事をするね、いえ、あれは幽霊屋敷でございまして、人間が住めませんでございますなんて、そんなばかくさい返事がぶてるものか、ぶてないものか考えてみりゃ分る」
「北岸さんの意見に、僕も賛成だね。幽霊屋敷だとか、お化けのうなる声がしただのというばかげた話は、まじめになって出来ないですからね。あちらの人に聞かれても、日本人はなんという科学性の低い国民だろうと、けいべつされるばかりだ。だから、これからみんなであの屋敷へいって窓をひらき、掃除をし、そしてどこを修繕すると住めるか、それもしらべて県へ報告しようじゃないですか、そうすれば、あの屋敷一軒だけで、県からこの村へ割当てしてきた部屋の広さは十分にあると思う」
北岸に賛成したのは吉見だった。この二人に賛成する者が、外にも五六人あった。それらの人たちは、いずれも明治維新ごろからこの土地に住んでいた家の子孫ではなく、近年この村に住むようになった人たちであった。もっとも、そういう人たちの中にも、時計屋敷には手をつけるなという旧家の連中の方に賛成する人たちもあった。