Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょくていばきん

曲亭馬琴

邦枝 完二

Lesen Sie 曲亭馬琴 (きょくていばきん) von 邦枝 完二 (くにえだかんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.788 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

「本当にやる気かの」

「三日三晩、一睡もしずに考え抜いた揚句、お願いに参上いたしましたやつがれ、毛頭嘘偽りは申上げませぬ」

「よかろう。それ程までの覚悟があるなら、やって見なさるがいゝ。しかし断っておくが、わたしゃついぞこれまでにも、弟子と名の付く者は、只の一人も取ったことはないのだから、新らたにお前さんを、弟子にする訳にゃア行かねえよ」

「じゃアやっぱり、御門下には加えて頂けませんので。……」

「元来絵師と違って、作者の方にゃ、師匠も弟子もある訳のもんじゃねえのだ。己が頭で苦心をして己が腕で書いてゆくうちに、おのずと発明するのが、文章の道だろう。だからお前さんが、ひとかどの作者になりたいと思ったら、何も人を頼るこたアねえから、おのが力で苦心を刻んでゆくことだ。そいつが世間に容れられるようなら、お前さんに腕があるという訳だし、こんなもなア読めねえと、悪評判を立てられるようなら、腕のたりねえ証拠になる。――どっちにしても、師匠に縋るとか、師匠の真似で売出そうとか考えたら、それア飛んだ履き違いだぜ。――いくたりの知己ある世かは知らねども、死んで動かす棺桶はなし。