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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょくていばきん

曲亭馬琴

邦枝 完二

Lesen Sie 曲亭馬琴 (きょくていばきん) von 邦枝 完二 (くにえだかんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.788 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

つまり戯作者の立場はこれだ。判ったかの」

「はい」

馬琴は力強く頷いて、嬉しそうに京伝の顔を見上げた。

「その換り、弟子にはしねえその換り、お前さんが何か書き物をしたら、見てくれろというんなら、必ず見てもあげるし、遠慮のない愚見も述べて進ぜる。が、これはどこまでも師弟の立場からではなくて、友達としてのつきあいだ。それでよかったら、気の向いた時は、いつでも遊びに来なさるがいゝ」

「何んとも恐れ入りました。では今後は、御迷惑でも、屡々御厄介になることゝ存じます。――そのお言葉で、馬琴、世の中が急に明るくなったような気がいたします」

「昔ッから、盲目の蟋蟀という話がある。あんまり調子付いて水瓶の中へ落ちねえように気をつけねえよ」

「うふふ。――その御教訓は、いつまでも忘れることじゃございません」

馬琴は、それでも初めて、固い顔に微笑を見せた。

漸く風が出たのであろう。軒に窺いた紅梅の空高く、凧の唸りが簫のように裕に聞えていた。

二

「兄さん」

お菊が馬琴を送り出して、まだ戻って来ないうちから、そこへ這入って来たのは、弟の京山だった。

「おゝ、お前どこにいたんだ」