Japanische Klassiker mit Furigana
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そがのあばれんぼう
曽我の暴れん坊
Lesen Sie 曽我の暴れん坊 (そがのあばれんぼう) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.123 Zeichen · 19 Bildschirme
「オーイ。コラ、コラ。蛸の足」
「なんだと」
一同ふりむいてみると、雲つくような大男がニコニコ笑って立ってるから、
「蛸の足とは、なんだ」
「八人だから、蛸の足だ」
「なるほど」
「オレは当家の居候だ。オレに断りなく上ってはこまるな」
「断って上るが、よいか」
「オレはよいが、オレの手に持つものに、きいてみろ」
「手に何も持たんじゃないか」
「いま、もつぞオ」
肩の弓矢を外して地においた五郎、玄関脇の松の木にムンズと組みついた。
「オ。松の木に相談するのか。面白いな」
「いまにもっと面白くなるから待ってろ。アリャ、リャ、リャ、リャ……」
ゆさぶるうちに大地がメリメリとさけてきた。
「エイッ。ヤッ」
と五郎が満身の力をふりしぼって押しつけると、悪侍の頭上へ松の木が倒れてきたから、おどろいた。
松の葉にさされながら逃げのびて、茫然と仲間の顔を見合っている。
「さ、松の木にきいてみろ。たって上るか、どうだな」
さすがに親分の権太、何食わぬ顔、五郎に近よりざまに太刀をぬいて斬ってかかる。五郎、体をひらいて、トントンと前へ泳いでくる権太の利き腕をたたく。力を入れて打ったようでもないが、腕が折れてなくなったよう。