Japanische Klassiker mit Furigana
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つきのせかいたんけんき
月世界探険記
海野 十三
Lesen Sie 月世界探険記 (つきのせかいたんけんき) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.351 Zeichen · 29 Bildschirme
そこで電文をもう一度読みなおしてから、受話器を頭から外し、
「艇長、艇長。……ウイルソン山天文台から無電が来ましたよ」
といって、後をふりかえった。
「なに、ウイルソン山天文台からまた無電が……」
艇長の蜂谷学士は、手を伸ばして、進少年のさしだす紙片をうけとった。その上には次のような電文がしたためられてあった。
「ワレ等ノ最後ノ勧告デアル。『危難ノ海』附近ニハ貴艇ノ云ウガ如キ何等ノ異変ヲ発見セズ。貴艇ノ観測ハ誤リナルコト明カナリ。ワガ忠告ヲ聞クコトナク出発スレバ、貴艇ノ行動ハ自殺ニ等シカラン」「自殺ニ等シカラン――か。そういわれると、こちらの望遠鏡がいいのだと分っていても、やっぱりいい気持はしないナ」
と、蜂谷学士は呟いた。
この新宇宙艇が、非常な決心のもとに、新たに月世界探険に飛びだしてゆくのは、一つには今から十年前の昭和十一年の夏、進少年の父親である六角博士ほか二名が月世界めざしてロケット艇をとばせたまま行方不明となった跡を探し、ぜひ月世界探険に成功したいというためでもあったけれど、もう一つには、このたびの探険隊の持つ電子望遠鏡が、最近はからずも月世界の赤道のすこし北にある「危難の海」