Japanische Klassiker mit Furigana
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つきよとめがね
月夜と眼鏡
小川 未明
Lesen Sie 月夜と眼鏡 (つきよとめがね) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.679 Zeichen · 8 Bildschirme
もう、どの家もみんな眠ってしまいました。この家の前を通ると、まだおばあさんが起きておいでなさいます。私は、おばあさんがごしんせつな、やさしい、いい方だということを知っています。それでつい、戸をたたく気になったのであります。」と、髪の毛の長い、美しい少女はいいました。
おばあさんは、いい香水の匂いが、少女の体にしみているとみえて、こうして話している間に、ぷんぷんと鼻にくるのを感じました。
「そんなら、おまえは、私を知っているのですか。」と、おばあさんはたずねました。
「私は、この家の前をこれまでたびたび通って、おばあさんが、窓の下で針仕事をなさっているのを見て知っています。」と、少女は答えました。
「まあ、それはいい子だ。どれ、その怪我をした指を、私にお見せなさい。なにか薬をつけてあげよう。」と、おばあさんはいいました。そして、少女をランプの近くまで連れてきました。少女は、かわいらしい指を出して見せました。すると、真っ白な指から赤い血が流れていました。
「あ、かわいそうに、石ですりむいて切ったのだろう。」と、おばあさんは、口のうちでいいましたが、目がかすんで、どこから血が出るのかよくわかりませんでした。