Japanische Klassiker mit Furigana
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つきよとめがね
月夜と眼鏡
小川 未明
Lesen Sie 月夜と眼鏡 (つきよとめがね) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.679 Zeichen · 8 Bildschirme
「さっきの眼鏡はどこへいった。」と、おばあさんは、たなの上を探しました。眼鏡は、目ざまし時計のそばにあったので、さっそく、それをかけて、よく少女の傷口を、見てやろうと思いました。
おばあさんは、眼鏡をかけて、この美しい、たびたび自分の家の前を通ったという娘の顔を、よく見ようとしました。すると、おばあさんはたまげてしまいました。それは、娘ではなくて、きれいな一つのこちょうでありました。おばあさんは、こんな穏やかな月夜の晩には、よくこちょうが人間に化けて、夜おそくまで起きている家を、たずねることがあるものだという話を思い出しました。そのこちょうは足を傷めていたのです。
「いい子だから、こちらへおいで。」と、おばあさんはやさしくいいました。そして、おばあさんは先に立って、戸口から出て裏の花園の方へとまわりました。少女は黙って、おばあさんの後についてゆきました。
花園には、いろいろの花が、いまを盛りと咲いていました。昼間は、そこに、ちょうや、みつばちが集まっていて、にぎやかでありましたけれど、いまは、葉蔭で楽しい夢を見ながら休んでいるとみえて、まったく静かでした。