Japanische Klassiker mit Furigana
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きそがわ
木曾川
北原 白秋
Lesen Sie 木曾川 (きそがわ) von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.659 Zeichen · 52 Bildschirme
「まだあかないの、まだあかないの」
「坊や、そんなに飲めるかい、待ってくれ」
それでも空のビール瓶がほしさの、立ち上っては両手に、しゅうっとコップにむりやりである。
「困るよ、困るよ、ほら飛行場が見える」
と、岸には黒人種風景の、裸の童子と童女がいる。松と草藪と水辺の地面と外光と、筵目も光っている。そうして薄あかい合歓の木の花、花、花、そこが北島、向う遥かが草井の渡し。
前波不動の幽雅な小丘を右に見て、また耳に聞く左は梭の音のしずかな絵絹織る松倉の里である。
と、本流の水はまた一つの三角洲を今度は左に押しつめて、広く広く斜に、河幅を右へ右へと開いてゆく。おお、また渺々として模糊たる下流。
笠島の渡しというところを過ぎる。右の斜面の鼠色じみた帆の幌の小舎の内では、褌ひとつの船大工が船の内側を河心へ向けて、ととんとん、ととんとんとんと釘を打ち打ちしている。ほれぼれとしたものだ。遊ぶようなその鉄槌の手。
私たちの舟はまた櫓の音も緩く緩く波上に遊んでゆく、流れはもはや急ではない、大江の浩蕩とした漣である。
北方村本郷というところで、私たちは三艘の水車船を見た。