Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
Lesen Sie 李陵・山月記・弟子・名人伝 (りりょう) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.013 Zeichen · 129 Bildschirme
次に単于が同じような相談を持ちかけたとき、それは漢軍に対する策戦についてであった。李陵はハッキリと嫌な表情をしたまま口を開こうとしなかった。単于も強いて返答を求めようとしなかった。それからだいぶ久しくたったころ、代・上郡を寇掠する軍隊の一将として南行することを求められた。このときは、漢に対する戦いには出られない旨を言ってキッパリ断わった。爾後、単于は陵にふたたびこうした要求をしなくなった。待遇は依然として変わらない。他に利用する目的はなく、ただ士を遇するために士を遇しているのだとしか思われない。とにかくこの単于は男だと李陵は感じた。
単于の長子・左賢王が妙に李陵に好意を示しはじめた。好意というより尊敬といったほうが近い。二十歳を越したばかりの・粗野ではあるが勇気のある真面目な青年である。強き者への讃美が、実に純粋で強烈なのだ。初め李陵のところへ来て騎射を教えてくれという。騎射といっても騎のほうは陵に劣らぬほど巧い。ことに、裸馬を駆る技術に至っては遙かに陵を凌いでいるので、李陵はただ射だけを教えることにした。左賢王は、熱心な弟子となった。陵の祖父李広の射における入神の技などを語るとき、蕃族の青年は眸をかがやかせて熱心に聞入るのである。