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Japanische Klassiker mit Furigana

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とうきょうでじまんのあわび

東京で自慢の鮑

北大路 魯山人

Lesen Sie 東京で自慢の鮑 (とうきょうでじまんのあわび) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.248 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

美味さで言えば、三百匁ぐらいのものに妙味が存する。雌は肉がやわらかなために水貝または酢貝に適しないが、雄は塩を強くまぶすことによって石のように締まり、歯さえよければ、その人には清新の気に満ちた夏の良肴として一等席を占めるものである。これに接するよろこびは、京、大阪では得られないものであって、たって所望とあれば東京から取り寄せるほかはない。大阪の中央市場にも大物あわびのないことはないが、それは朝鮮のものが多い。

値段は東京の一貫目八円ぐらいに対して、二、三円であるが、いくら蒸しをかけても縮小するのみで、やわらかくなってくれない。そればかりか味も問題ではない。「伊勢のあわびの片思」などという語があるくらいであって(注・磯のあわびの片思の転訛か?)伊勢にもあるにはあるが、優良の地位を争うとなっては、東京ものの三崎、房州に属するのほかはない。日本海に面する産地ものには、味において劣らぬものもないではないが、いかにも風采貧弱で、通常二、三百匁を最大とするので、見た目をよろこばすわけにはいかない。

料理屋料理ではあるが、あわびのとろろ汁というのがある。たまには自慢してつくってよいものである。