Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
つばきのはなのあか
椿の花の赤
豊島 与志雄
Lesen Sie 椿の花の赤 (つばきのはなのあか) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.755 Zeichen · 22 Bildschirme
とそういう議論から、李が主張することは、凡て社会機能の機械的な働きの一つになり終ることが、これからのインテリ層に要求されることで、心とか精神とかいう古くさいものの薄れゆく影に執着するのは、水に沈む石ころにしがみついてるようなもので、やがて溺れ死ぬ運命を免れない。但し、ここにいう機械的な働きに身を置くことは、謂わば私情をすてて公の境地に腰を据えることだと、そんなところにまで李の議論は飛躍してしまった。
「現代の社会では、個人的感情の強い時ほど私の立場に立つものであり、その感情がだんだん薄くなって、機械的機能に近づくほど公の立場に立つことになり、機械に至り初めて完全に公の立場になります。別所君は全く機械になり得ない性格です。だから、先生も御存じでしょう、三年前、浅間山の噴火口に飛びこみに出かけたようなことが起るんです。」
「あれはちがうよ、君の方が私の感情で動いたじゃないか。」
別所はそう叫んで、顔を真赤にそめた。
その三年前の浅間行きというのは、別所が肺を病んだり野田沢子に失恋しかけたり、其他いろいろなことで、死を想ってる時に、李と二人で浅間の噴火口に出かけたことを指すのだった。