Japanische Klassiker mit Furigana
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うたあんどん
歌行灯
泉 鏡花
Lesen Sie 歌行灯 (うたあんどん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.094 Zeichen · 72 Bildschirme
が、争われないのは、不具者の相格、肩つきばかりは、みじめらしくしょんぼりして、猪の熊入道もがっくり投首の抜衣紋で居たんだよ。」
十五
「いえな、何も私が意地悪を言うわけではないえ。」
と湊屋の女中、前垂の膝を堅くして――傍に柔かな髪の房りした島田の鬢を重そうに差俯向く……襟足白く冷たそうに、水紅色の羽二重の、無地の長襦袢の肩が辷って、寒げに脊筋の抜けるまで、嫋やかに、打悄れた、残んの嫁菜花の薄紫、浅葱のように目に淡い、藤色縮緬の二枚着で、姿の寂しい、二十ばかりの若い芸者を流盻に掛けつつ、
「このお座敷は貰うて上げるから、なあ和女、もうちゃっと内へお去にや。……島家の、あの三重さんやな、和女、お三重さん、お帰り!」
と屹と言う。
「お前さんがおいでやで、ようお客さんの御機嫌を取ってくれるであろうと、小女ばかり附けておいて、私が勝手へ立違うている中や、……勿体ない、お客たちの、お年寄なが気に入らぬか、近頃山田から来た言うて、こちの私の許を見くびったか、酌をせい、と仰有っても、浮々とした顔はせず……三味線聞こうとおっしゃれば、鼻の頭で笑うたげな。