Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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わすれえぬひとびと

武蔵野

国木田 独歩

Lesen Sie 武蔵野 (わすれえぬひとびと) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.018 Zeichen · 192 Bildschirme

Aozora Bunko

それで君は時とすると自然の美のあまりに複雑して現われているのに圧倒せられてしまう、僕にはそんなことはない、君は自然を捉えようと試みる、僕は観て感じ得るだけを感ずる、だいぶ僕の方が楽だ。時によると僕も日記中に君の見取り図くらいなところを書きとめたこともあるが、それは真の粗雑としたものだ。』

『そのスケッチが見とうございますね、』と小山の求めるままに十一月三日の記から読みだした。

『野を散歩す日暖かにして小春の季節なり。櫨紅葉は半ば散りて半ば枝に残りたる、風吹くごとに閃めき飛ぶ。海近き河口に至る。潮退きて洲あらわれ鳥の群、飛び回る。水門を下ろす童子あり。灘村に舟を渡さんと舷に腰かけて潮の来るを待つらん若者あり。背低き櫨堤の上に樹ちて浜風に吹かれ、紅の葉ごとに光を放つ。野末はるかに百舌鳥のあわただしく鳴くが聞こゆ。純白の裏羽を日にかがやかし鋭く羽風を切って飛ぶは魚鷹なり。その昔に小さき島なりし今は丘となりて、その麓には林を周らし、山鳩の栖処にふさわしきがあり。その片陰に家数二十には足らぬ小村あり、浜風の衝に当たりて野を控ゆ。』

その次が十一月二十二日の夜

『月の光、夕の香をこめてわずかに照りそめしころ河岸に出ず。