Japanische Klassiker mit Furigana
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わすれえぬひとびと
武蔵野
国木田 独歩
Lesen Sie 武蔵野 (わすれえぬひとびと) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.018 Zeichen · 192 Bildschirme
てずんずんゆくから、僕もおもしろ半分についていったサ。思ったより大きな家で庭に麦が積んであって、婆さんと若夫婦らしいのとがしきりに抜いでいたが、それからみんな集まって絵を見るやら茶を出すやら大騒ぎを初めた。それで僕は明日自分で持って来てやると約束して来たんだ。今日は降るから閉口したが待っていると気の毒だから、これから行って来ようと思う。』
時田はほとんど一口も入れないで黙って聴いていたが、江藤がやっとやめたので、
『その百姓家に娘はいなかったか、』と真顔で問うた。
『アアいたいた八歳ばかしの。』何心なく江藤は答える。
『そいつは惜しかった十六、七で別品でモデルになりそうだと来ると小説だッたッけ、』と言って『ウフフフ』と笑った。この先生に不似合いなことを時々言ってそうして自分でこんなふうな笑いかたをするのがこの人の癖の一つである。
『そううまくは行かないサ、ハハハハ、イヤそんなら行って来ようか、ご苦労な話だ、』と江藤が立ち上がろうとする時、生垣の外で、
『昨夜またやったよ、聞いたかねもう。今度は三十ばかしの野郎よ、野郎じゃアねッからお話になんねエ、十七、八の新造と来なきゃア、そうよそろそろ暑くなるから逆上せるかもしんねエ。