Japanische Klassiker mit Furigana
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したいをくうがくせい
死体を喫う学生
田中 貢太郎
Lesen Sie 死体を喫う学生 (したいをくうがくせい) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.698 Zeichen · 4 Bildschirme
Mはどこへ往くつもりだろうと思った。Mはそれに興味を覚えてその後をつけようと思いだした。一方学生は四辺に気を配りながらそっと扉を開けて廊下へ出た。
それと見てMも上衣を引っかけて廊下へ出た。学生は後を気にするように、時おり揮り返りながら廊下の行詰りへ往って、それから階段をおりて往った。Mも蝙蝠のように体を壁へくっつけくっつけして学生を追って往った。階段を降りた処に運動場へ出る扉があって、それには錠をおろしてあった。学生はそれには見向きもしないで、扉の端にある下駄箱の上へよじのぼった。下駄箱の上には明りとりの横窓があった。そこで学生はまた四辺に注意しておいて、その横窓の硝子扉を開けて猫のように這って外へ出たが、それは馴れた身のこなしであった。
階段の上からそれを見ていたMも、すぐその真似をして外へ出た。外は運動場であった。みると学生は白い霧の中へ黒い影を落しながらどんどん向うの方へ往っていた。そうなるとMも小走に走らなくてはならなかった。そして、彼の堤まで往ったところで学生の姿が見えなくなった。
堤の向うは墓場であった。Mはそこで奴め墓場で何人かと媾曳でもするのかと思った。