Japanische Klassiker mit Furigana
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きまぐれのにんぎょうし
気まぐれの人形師
小川 未明
Lesen Sie 気まぐれの人形師 (きまぐれのにんぎょうし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.963 Zeichen · 10 Bildschirme
そして、もうその顔の上にも、体の上にも粉雪のかかっているのが、ちょうちんの光に照らされて見られました。
「ああ、ここにありました。」といって、娘は雪のかかった人形を拾いあげた。そして、心の中で、なんという不しあわせの人形だろうと思いました。
そこで、小母さんに別れて、彼女は、しっかりと人形を抱きながら家にもどってきました。そればかりでなく、その年の夏には、不しあわせの人形は、たんすの上から落ちて、片手を折ってしまいました。
「どうして、このお人形さんばかり不しあわせなのでしょう?」と、彼女は怪しみました。
いつしか、月日はたちました。いつか、南の方の港の町にいってから三年めになりました。冬が、またやってきましたときに、
「ちょうど、子供の学校も休みだから、あの町へいってこよう。」と、お父さんはいわれました。そして、いっしょにゆかれるということを聞いたときに、彼女は、どんなに喜んだでありましょう。
「ああ、またおじいさんのところへいって、人形を買いましょう。」と、こう彼女は思いました。そして、もうけっして、不しあわせの人形は買うまいと思いました。
南の国の町の有り様は、三年前とすこしも変わりはありませんでした。