Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
Lesen Sie 江戸情話集 (かごつるべ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.779 Zeichen · 407 Bildschirme
お婆さんはお土産の折を貰って喜んで帰った。
「君ちゃん。戸をお閉めよ。もうすぐに寝ようじゃないか」
「はい」
お君は素直に格子を閉めにいった。お君は近所の大工の娘で、家の都合がよくないのと、現在の母は生みの親でないのとで、去年からお絹の家へ弟子とも奉公人とも付かずに預けられているのであった。継しい母の手に育てられただけに、年の割には何かとよく気が付くので、お絹も彼女を可愛がっていた。
「お寝みなさい」
眠い盛りのお君は床にはいると直ぐに又たたき起された。寝ぼけまなこを擦りながら格子をあけて出ると、外には若い男が忍ぶように立っていた。隣りと隣りとの庇合いから落ち込んでくる月のひかりを浴びて、彼の横顔は露を帯びたように白く見えた。
「あら、林さん」
「たいへんに早寝だね」と、林之助は笑っていた。「姐さんはもう寝たのか」
お君にあとを閉めさせ、林之助はずっと奥の六畳へ通ると、お絹はもう寝床から脱け出していた。
林之助は主人の使いで割下水まで来たので、その帰りにちょっと寄ってみたのだと言った。お君が火消し壺からまだ消えない火種を拾い出して来ると、林之助はとりあえず一服すった。