Japanische Klassiker mit Furigana
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きしゃのなかのくまとにわとり
汽車の中のくまと鶏
小川 未明
Lesen Sie 汽車の中のくまと鶏 (きしゃのなかのくまとにわとり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.468 Zeichen · 5 Bildschirme
そのうちに笛がひびいて、ゴト、ゴト、と鳴って、汽車が動きはじめました。しばらくするとくまは、このときまで、まだ、うす暗い片すみにじっとしている鶏の方を向いて、
「もうだいじょうぶだ。だれも、ここへはやってこないから安心なさい。そして、まあここから、ちょっと外をのぞいてごらんなさい。あんなにきびが実っているじゃありませんか。あちらの田には、あんなに米が実っているじゃありませんか。おまえさんがどこへ降りようとかってなんだ。」といいました。鶏は、怖る怖る、扉の開いたすきまから、外をながめました。田も圃も、見渡すかぎり黄色に実っていました。
「なるほど、みんな熟していますね。しかし、私たちがあれをとって食べたら、人間が怒るでありましょう。」
「だれが、それを見ているものですか。かってに降りて、食べるがいい。」と、くまはいいました。鶏は、震えながら、「あぶなくはないでしょうか。こんなに汽車は疾く走っています。」といいました。
これを聞くと、くまは、さげすむような、また、あわれむような目つきをして、鶏をながめていました。そしていいました。
「おまえさんは、羽を持っているじゃないか。