Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きしゃのなかのくまとにわとり

汽車の中のくまと鶏

小川 未明

Lesen Sie 汽車の中のくまと鶏 (きしゃのなかのくまとにわとり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.468 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

なんのための羽なんですか。私は、羽などはなくっても、この体が、自由になれば、すぐにもここから飛び降りてみせます。そして、この広い野原も縦横に駈けるであろう。」といって、くまは、かごの外の自然に憧れるのでした。

「ああ、自由に放たれていて、しかも、羽すら持ちながら、それができないとは、なんという情けないことだ……。」と、くまは、はがゆがりました。汽車は、いくつかの停車場にとまりました。けれど鶏は怖がってどこへも降りることができませんでした。晩方になると、鶏は、心細がりました。

「私は、どうしたらいいでしょうか。」と、ため息をもらしながら、くまに向かって聞きました。

「おまえさんなど、どこだって餌がたくさんにあって、すみよければいいじゃないか、自由にいいところを探すのだね。」といいました。すると鶏は、さびしそうな顔つきをして、

「いいえ、私には、そんなことができません。あなたのいうことを聞かなければよかった。昨日まですんでいました小舎が恋しくなりました。」と答えました。

「そんなことをいったって、もうだめだ。遠くなってしまって帰れやしない。」と、くまはいいました。