Japanische Klassiker mit Furigana
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ちんもくのとう
沈黙の塔
Lesen Sie 沈黙の塔 (ちんもくのとう) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.131 Zeichen · 12 Bildschirme
ではないから、直ぐになるほどとは頷かれないが、嫌疑を受ける理由だけはないとも云われまい。
Casanova や Louvet de Couvray の本を訳して、風俗を壊乱すると云われたのなら、よしやそう云う本に文明史上の価値はあるとしても、遠慮が足りなかったというだけの事はあるだろう。
しかし所謂危険なる洋書とはそんな物を斥して言っているのではない。
ロシア文学で Tolstoi のある文章を嫌うのは、無政府党が「我信仰」や「我懺悔」を主義宣伝に応用しているから、一応尤もだとも云われよう。小説や脚本には、世界中どこの国でも、格別けむたがっているような作はない。それを危険だとしてある。「戦争と平和」で、戦争に勝つのはえらい大将やえらい参謀が勝たせるのではなくて、勇猛な兵卒が勝たせるのだとしてあれば、この観察の土台になっている個人主義を危険だとするのである。そんな風に穿鑿をすると同時に、老伯が素食をするのは、土地で好い牛肉が得られないからだと、何十年と継続している伯の原始的生活をも、猜疑の目を以て視る。
Dostojewski は「罪と償」で、社会に何の役にも立たない慾ばり婆々あに金を持たせて置くには及ばないと云って殺す主人公を書いたから、所有権を尊重していない。