Japanische Klassiker mit Furigana
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「ちんもく」のはなし
「沈黙」の話
豊島 与志雄
Lesen Sie 「沈黙」の話 (「ちんもく」のはなし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.184 Zeichen · 13 Bildschirme
寡黙の徳を讃えるのは、東洋道徳の一つであり、西洋道徳の一微分でもある。常にそうだとは云えないが、或る場合に於ては、寡言を金とすれば、饒舌は銅か鉄くらいのものだろうし、沈黙は金剛石ほどになるかも知れない。だからこれを逆に、或る場合に於ては、沈黙は無智であり、寡言は小智であり、饒舌は大智であると、モダーンな皮肉も云ってみたくなろうというものだ。
沈黙が金剛石であるとすれば、その結晶的純粋さと硬度とを以て自己を磨くことが、至極の修練となるわけであろう。面壁三年の例は云うまでもなく、沈黙的修業が如何に仏道に周く採用されてるかは、人の知るところである。また、トラピスト其他の修道院で如何にそれが採用されてるかも、人の知るところである。
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さて、道徳や宗教の方面のことを述べるには、叡智とか悟道とかいう困難な迷宮にふみこまなければならないから、暫く措くとして、普通に、沈黙は、後で大に言わんがための、或は最後の一言を言わんがための、或は唯一の真理を言わんがための、その前提として役立つ。
関西方面の伝説に、「くだん」というものがある。百年に一度くらいしか生れないもので、その形は人頭牛身、ギリシャ神話のミノトールの丁度逆であって、また、ミノトール(牛頭人身)やサントール(人頭馬身)が兇猛な怪物であるに反し、「くだん