Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かはくれいじょう

河伯令嬢

泉 鏡花

Lesen Sie 河伯令嬢 (かはくれいじょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.763 Zeichen · 68 Bildschirme

Aozora Bunko

娘の方も、華奢な、柔い肩を押上げても、それだと、爪さきがまだ、石の上を離れないで、勝手が悪い。

そこで、極めた足場、枝の節へ立てるまで、娘を負う事になりました。

一度、向合った。

(まだ、名を知らない。)

(私、ゆう。)

(ゆう、勇。)

(あら、可哀相に、おてんばじゃありません。の。)

(……ああ、お優さん。)

(はい。)

(僕は、夏吉。)

(あれ、いいお名――御紋着も、絽が似合うでしょうね。)

お優さんは、肌襦袢を括った細い紐で、腰をしめて、

(汗があってよ、……堪忍ね。)

襟を、合わせたんですが、その時、夕顔の大輪の白い花を、二つうつむけに、ちらちらと月の光が透きました。乳の下を、乳の下を。

(や、大な蟻が。)

(あれ、黒子よ。)

月影に、色が桃色の珊瑚になった。

膝を極めて、――起身の娘に肩を貸す、この意気、紺絣も緋縅で、神のごとき名将には、勿体ないようですが、北の方を引抱えた勢は可かった、が、いかに思っても、十七の娘を負って木登りをした経験は、誰方もおありになりますまい。松の上へ……登れたかって?……飛んでもない。ちょっと這って上れそうでも、なかなか腰が伸せません。