Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あぶらじごく

油地獄

斎藤 緑雨

Lesen Sie 油地獄 (あぶらじごく) von 斎藤 緑雨 (さいとうりょくう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.624 Zeichen · 69 Bildschirme

Aozora Bunko

貞之進はそれが冗談に聞たくなく、又聞かれずに心懸に顔赧らめ、困り者ですとタッタ一言の調子が合せられずに、虚実の闘いは一先消滅し、かえってそれがために陰然地を造って、小歌を二無き者とそこへ祀ってしまった。

歌ちゃん昨日どこへ行ったのと婢が問えば、そうそうあすこで逢ったのね姉さんはと小歌が問返す、鳥口さんのお宅へ、儂はおかしい所へ行ったの、どこおかしい所ッて、写真さ、撮影て来たのお見せなと云えば、まだ来ないワ先のがあったか知らんと紙入を取出し、厭なんだよ額が出張ってと云うを婢は覗き込んで意味なく笑って居たが、いきなり引奪って貞之進へ突附け、あなたに上げましょうと婢が出したを、それはいけないのよと小歌が取返そうとする、遣るまいとする、早くお取んなさいと婢が手を伸べて差附けるに、貞之進はどちらともなく躊って居ると、婢は小歌を辛く防いであなたと云って投て寄越した。貞之進は手にも取上げず落たまゝ瞻めて居たが、小歌はいけないのいけないのと云って、そしてそこまでは取りにも来ない、かまわないのですよと婢が拾って、立際に渡して呉れたので、やっと袂へ入れて貞之進は持帰ったが、それからこの写真は、机の抽斗の錠のある