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Japanische Klassiker mit Furigana

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らんぷはくらいかあかるいか

洋灯はくらいか明るいか

室生 犀星

Lesen Sie 洋灯はくらいか明るいか (らんぷはくらいかあかるいか) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.053 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

田辺孝次は大きな声で犀星此処は銀座だと、せまい大通りの人ばかり沢山歩いている歩道を教えた。その声が大きいので今ついたばかりの東京という都会にたいして、また乗客の手前、私は顔をあからめた。彼はここが須田町、ここが上野というふうに云い、私は分つている分つていると低い声でこたえた。私が低い声をすれば田辺孝次も低い声になるかと思うと、彼は反対に大声になり私はひやひやした。

私は電車と電車とがすれちがう時、眼をつぶつた。そして電車というものがその時代の文明をいかによく代表的にあらわしていたかに、私は驚いた。舶来的な、ひとりで走るような車体はどれもあたらしく、自動車がすくなかつたから大抵の人は電車に乗り、車内はいまの映画館の坐席のように美しい人が乗り合い、そういう客間のお茶の会のような光景が、そのまま街のなかを走つて行つた。往復五銭であつた。私はできるだけこれから電車に乗つてやろう、そういうふうに私は東京についた第一日の印象に、電車というものを好いた。

その晩、田辺と幸崎とで浅草公園に行き、六区の映画館街につれこまれた。私はわりあいに驚かなかつた。こんなところはきつと一処くらいあるだろうと思い、却つて金魚を釣る店が何軒もならんでいて、そこに一杯の人だかりしているのが変に永く頭にのこつた。