Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
らんぷはくらいかあかるいか
洋灯はくらいか明るいか
室生 犀星
Lesen Sie 洋灯はくらいか明るいか (らんぷはくらいかあかるいか) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.053 Zeichen · 6 Bildschirme
人と人との頭のあいだから見た金魚のあいた口から、その口の二倍くらいある泡が吹かれているのがあわれであつた。どちらにも肩をうごかすことの出来ない通りで、田辺はどうだ犀星驚いたかと恰もこの群衆が田辺の所持品ででもあるように、大きな眼をひらいて彼は云つた。そんなに驚いてはいないよと、もう午前十時から八時間東京にいるあいだに、私は東京になれて来たような気がしてくるのであつた。きよう昼間に田辺のご馳走した柏餅という柏の葉につつんだお菓子にびつくりしたのにくらべ、この六区の雑沓は平凡なものであつた。菓子といえばお茶のはやる故郷にあんな柏の葉つぱにつつんだ乱暴な菓子なぞは、見たくともなかつた。
江川の玉乗りの小屋の前に出たとき、私は玉乗りが見たいというと、田辺は叱つて田舎者と云つた。それならこんど一人で来て、魚釣りで魚を釣り、玉乗り娘のあわれに加ろうと思つた。だが私は十二階の塔を見上げたときは、奇異にも不思議な思いで、永い間うごかずに感激して了つた。七階と十二階に灯がついていて、その灯のついていない窓々が映画館のあかりを六角形の二角の面に受けていて、ココア色の煉瓦にしみた夜の濃い藍紫のいろが美しかつた。