Japanische Klassiker mit Furigana
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じんだいしのけんきゅうほう
津田左右吉歴史論集
津田 左右吉
Lesen Sie 津田左右吉歴史論集 (じんだいしのけんきゅうほう) von 津田 左右吉 (つだそうきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.964 Zeichen · 229 Bildschirme
神代史の研究法
一
一
今日に伝わっている我が国の最古の史籍たる『古事記』と『日本書紀』との巻頭にはいわゆる神代の巻という部分がある。『古事記』は和銅五年(712 A.D.)『日本書紀』は養老四年(720 A.D.)に出来たもので、何れも八世紀に入ってからの編纂であるが、神代の巻などは、もっと古くから伝えられていた材料によったものである。ここにその詳しいことを説いている遑はないが、その材料は遅くとも六世紀には一と通り出来上がっていたらしい。さてその神代の巻は我が国の開闢以来の話だといわれ、そうしてそれが我が国の最古の史籍であるというためか、とかく世間ではそれに、我々の民族もしくは人種の由来などが説いてあるように思い、従って神代の巻の記事を強いてそういう意味に解釈しようとする癖があるらしい。例えば高天原ということがあると、それは日本民族もしくはその要素をなしているものの故郷たる海外の何処かであると考え、天孫降臨ということがあると、それはその民族がいわゆる高天原の故郷から日本のどこかへ移住して来たことだと説き、そういう考から天孫人種とか天孫民族とかいう名称さえ作られている。