Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしのりれきしょ
浅沼稲次郎 私の履歴書ほか
浅沼 稲次郎
Lesen Sie 浅沼稲次郎 私の履歴書ほか (わたしのりれきしょ) von 浅沼 稲次郎 (あさぬまいねじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 46.264 Zeichen · 91 Bildschirme
私は数年前「わが言論闘争録」という演説集を本にして出したが、その自序の中で「演説の数と地方遊説の多いことは現代政治家中第一」とあえて広言した。私は全国をブチ歩き、ラジオにもよく出るので私のガラガラ声が大衆の周知のものとなった。ラジオや寄席の声帯模写にもしばしば私の声の声色が登場して苦笑している。徳川夢声氏と対談したとき『あれは沼さんの声だと誰でも分るようになれば大したものだ』とほめられたことがある。
しかし私の声ははじめからこんなガラガラ声ではなかった。学生時代から江戸川の土手や三宅島の海岸で怒濤を相手にし、あるいは寒中、深夜、野原に出て寒げいこを行い、また謡曲がよいというので観世流を習ったりして声を練った結果、現在の声となった。これらの鍛練は大きな声と持続性の研究であり、おかげで私は水も飲まずに二、三時間の演説をやるのはいまでも平気だ。演説の思い出は多いが、その中でアジ演説で印象に残ったものを、自慢話めくが二、三披露してみよう。
その一つは昭和初年山形県の酒田公会堂で行われた日本農民組合の地主糾弾演説会である。二千人の聴衆を前にして、私は当時酒田に君臨していた本間一族など地主の横暴を非難し、小作民解放を説く大熱弁? をふるった。