Japanische Klassiker mit Furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
と云ッた。
疑いも無く昇は、課長の信用、三文不通の信用、主人が奴僕に措く如き信用を得ていると云ッて、それを鼻に掛けているに相違ない。それも己一個で鼻に掛けて、己一個でひけらかして、己と己が愚を披露している分の事なら空家で棒を振ッたばかり、当り触りが無ければ文三も黙ッてもいよう、立腹もすまいが、その三文信用を挟んで人に臨んで、人を軽蔑して、人を嘲弄して、人を侮辱するに至ッては文三腹に据えかねる。
面と向ッて図大柄に、「痩我慢なら大抵にしろ」と昇は云ッた。
痩我慢々々々、誰が痩我慢していると云ッた、また何を痩我慢していると云ッた。
俗務をおッつくねて、課長の顔色を承けて、強て笑ッたり諛言を呈したり、四ン這に這廻わッたり、乞食にも劣る真似をして漸くの事で三十五円の慈恵金に有附いた……それが何処が栄誉になる。頼まれても文三にはそんな卑屈な真似は出来ぬ。それを昇は、お政如き愚痴無知の婦人に持長じられると云ッて、我程働き者はないと自惚てしまい、しかも廉潔な心から文三が手を下げて頼まぬと云えば、嫉み妬みから負惜しみをすると臆測を逞うして、人も有ろうにお勢の前で、